先日、高校野球の地方大会で珍しいサヨナラゲームがあった。ニュースにも流れたようでもありご存じの方も多いであろう。
同点で迎えた9回裏、一死満塁の大ピンチで次打者の打球は力無く三遊間への小フライ。球審および塁審はタイミングよく「インフィールドフライ」を宣告し、三塁手と交錯しながらも遊撃手が捕球した。
まずはサヨナラ負けの第一関門突破。野手は喜びを分かち合うように投手の近くで声を掛け合った。投手もこれに応えるように振り返り言葉を交わす。
次の瞬間、本塁付近で歓声が上がる。
三塁走者がタッグアップして本塁へ生還したのである。
捕手は、何気なく本塁ベースの前に佇んでいる。
そこで、ゆっくりと球審の両手が水平に開いた。
「セーフ」
サヨナラである。
攻撃側はダッグアウトから全選手が小躍りして飛び出し抱き合っている。
守備側は、すぐに球審に向かって「タイムが掛かっている」とアピールする。
球審は、選手を落ち着くように促しながら、各塁審に対し確認作業を行う。
おそらく、「タイムを掛けていたか」どうかの確認であろう。
返答は「インプレイである」だったのであろう。
高校野球の場合は、監督が抗議には出てこられない(昨年、有名高校の某監督が甲子園で失態を演じていたが)ため、控え選手が球審の説明を聞き、監督に伝えている。伝言ゲームであるから、細かいニュアンスまでは伝わり難い。
守備側は、どこかで誰かが「タイム」を要請はしたのであろう。野手なのか、もしかするとダッグアウトからかもしれない。
いずれにしても、タイムが有効となるのは「審判員」がタイムを宣告したときである。
「タイムを要請したとき」からボールデッドだと思っているプレーヤーや指導者が実に多いのも事実である。
【5.02ボールインプレイ】球審が「プレイ」を宣告すればボールインプレイとなり、規定によってボールデッドとなるか、または審判員が「タイム」を宣告して試合を停止しない限り、ボールインプレイの状態は続く。
事例として非常に多いのが、投手のコントロールがままならなくて四球を出した時など、「ボール」を宣告された時点で「タイムお願いします」と言って、スタコラサッサと投手の元へ走って行こうする捕手がいる。三塁に走者がいる時でも、平気で本塁を空き家にしてしまう捕手がいる。
今回のサヨナラゲームも、同じカテゴリーかもしれない。
プロ野球の悪い習慣が蔓延っているのが、ボール交換である。投手や捕手が「ボール交換」を要請して、球審がボール交換を認めて「タイム」宣告する前に、ボールボーイの方向にボールを投げてしまう行為である。その隙を突いて走者が走った場合、容易にタイムを宣告できず、そのままボールインプレイにされてしまっても文句は言えない。大抵の場合は、慌てて「タイム」を宣告するか、何事も無かったかのようにボール交換するかであろうが。
この辺りのルールの隙間を突いたのが、今回の何とも哀しい「サヨナラゲーム」につながったのであろう。
当該審判員は、何事も無かったかのように振る舞うわけにはいかなかったのであろう。
同点で迎えた9回裏、一死満塁の大ピンチで次打者の打球は力無く三遊間への小フライ。球審および塁審はタイミングよく「インフィールドフライ」を宣告し、三塁手と交錯しながらも遊撃手が捕球した。
まずはサヨナラ負けの第一関門突破。野手は喜びを分かち合うように投手の近くで声を掛け合った。投手もこれに応えるように振り返り言葉を交わす。
次の瞬間、本塁付近で歓声が上がる。
三塁走者がタッグアップして本塁へ生還したのである。
捕手は、何気なく本塁ベースの前に佇んでいる。
そこで、ゆっくりと球審の両手が水平に開いた。
「セーフ」
サヨナラである。
攻撃側はダッグアウトから全選手が小躍りして飛び出し抱き合っている。
守備側は、すぐに球審に向かって「タイムが掛かっている」とアピールする。
球審は、選手を落ち着くように促しながら、各塁審に対し確認作業を行う。
おそらく、「タイムを掛けていたか」どうかの確認であろう。
返答は「インプレイである」だったのであろう。
高校野球の場合は、監督が抗議には出てこられない(昨年、有名高校の某監督が甲子園で失態を演じていたが)ため、控え選手が球審の説明を聞き、監督に伝えている。伝言ゲームであるから、細かいニュアンスまでは伝わり難い。
守備側は、どこかで誰かが「タイム」を要請はしたのであろう。野手なのか、もしかするとダッグアウトからかもしれない。
いずれにしても、タイムが有効となるのは「審判員」がタイムを宣告したときである。
「タイムを要請したとき」からボールデッドだと思っているプレーヤーや指導者が実に多いのも事実である。
【5.02ボールインプレイ】球審が「プレイ」を宣告すればボールインプレイとなり、規定によってボールデッドとなるか、または審判員が「タイム」を宣告して試合を停止しない限り、ボールインプレイの状態は続く。
事例として非常に多いのが、投手のコントロールがままならなくて四球を出した時など、「ボール」を宣告された時点で「タイムお願いします」と言って、スタコラサッサと投手の元へ走って行こうする捕手がいる。三塁に走者がいる時でも、平気で本塁を空き家にしてしまう捕手がいる。
今回のサヨナラゲームも、同じカテゴリーかもしれない。
プロ野球の悪い習慣が蔓延っているのが、ボール交換である。投手や捕手が「ボール交換」を要請して、球審がボール交換を認めて「タイム」宣告する前に、ボールボーイの方向にボールを投げてしまう行為である。その隙を突いて走者が走った場合、容易にタイムを宣告できず、そのままボールインプレイにされてしまっても文句は言えない。大抵の場合は、慌てて「タイム」を宣告するか、何事も無かったかのようにボール交換するかであろうが。
この辺りのルールの隙間を突いたのが、今回の何とも哀しい「サヨナラゲーム」につながったのであろう。
当該審判員は、何事も無かったかのように振る舞うわけにはいかなかったのであろう。
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