かの地の遠征は、早朝3時に起床。
まだ暗い4時にグラウンドを出発し、瀬戸大橋で海を渡り広島へ。
すべてが初めて見る風景の連続である。
瀬戸内の海。浮かぶ島々。赤い瓦屋根。
野球の審判をするための遠征でなければ、ゆっくりと観光で回りたいところである。
10月の最終週から、三年生の最後の大会が始まった。
7時に開会式が行われる球場に到着。周辺を散策しているうちに8時となり開会式が始まった。
来賓挨拶もそこそこに、再び試合会場へ移動である。何とも慌ただしい。
かの地に降り立って二か月。
知人が全くいない異国のような街で、まさか公式戦で審判としてグラウンドに立てるとは思ってもみなかった。
それも、実に1年5ヶ月振りの公式戦である。
縁とは不思議なもので、もしかしたら「この地に来たのは偶然ではなく必然であった」ようにさえ思える。人のつながりがまったくない土地での再出発。孤独との戦いを覚悟していただけに、嬉しい誤算であった。この幸運に感謝しよう。
第一試合は二塁塁審を務めた。球審の方は数年の経験者のようであるが、一塁と三塁は父兄審判員である。試合前のミーティングは、責任審判員であるベテランが幾つか注意事項を述べていたい。これは、どこに行っても見かける試合前の風景である。
あまりしゃしゃり出たくは無いが、経験の浅い父兄審判員などには補足説明をしてしまう。一球ごとの構えや外野飛球のテリトリーなど。もちろん、理由もつけて説明してあげる。理由を説明することで、本人の記憶に深く刻まれることとなり、次回迷ったときに思い出しやすい。これは、自分の経験からである。
試合では、サプライズプレイが一つと、ボークが一つあった。
サプライズは、走者三塁でスクイズを敢行。ところが、投手の投球はインサイド高めに抜け気味。打者は投球を避けながらスクイズバントをしたが空振り。ところが、この投球を捕手が逸らしバックネットへ。スタートを切っていた三塁走者は本塁を駆け抜けた。球審は右手を高々と挙げてストライクを宣告していたが、守備側から「デッドボール」ではないかとアピールがあり、塁審を集めて四氏協議。
球審「デッドボールではないかとアピールがありました」
二塁塁審(私)「球審は、どのように見えたのですか」
球審「打者にもバットにも当たっていないと思います」
三塁塁審「球筋は変化していないので、当たっていないと思います」
二塁塁審「音はしませんでしたか」
球審「していません」
二塁塁審「打者はバントを敢行しているので、球審が空振りを確認しているのであれば問題ありません」
球審「スイングはしています。空振りストライクとします」
この間、2分程度であろうか。球審の動きは、投球を避ける動作が若干早かったように思えたが、その後はなかなか素早い対応であった。
四氏協議は、協議すべきポイントを絞り、四人が明確に意見を述べた上で結論を導き出すのがよい。
時として、意見が分かれる場合がある。その時は、最も判定に相応しい審判員の意見を重視することが望ましい。
第二試合は球審を務めた。
久々の公式戦。さすがにコールが早い。
何度も何度も確認作業を繰り返すが、なかなか修正できない。
二試合連続であったが、幸い足は止まらない。最後まで、しっかり動いてくれた。
低めの投球判定には神経を集中させて、頑固なまでに辛目の判定に徹した。それぐらいやらなければ、簡単に崩れてしまいそうなぐらい、公式戦の重圧はある。
先日の練習試合でも感じたが、捕手のミットは止まらない。
また、捕手の足は「キャッチャーズボックス」から、しきりに出て構える。
ついでに、オブストラクションまがいの「ブロック」。
また、一からの啓蒙活動をしなくてはならないようである。
まだ暗い4時にグラウンドを出発し、瀬戸大橋で海を渡り広島へ。
すべてが初めて見る風景の連続である。
瀬戸内の海。浮かぶ島々。赤い瓦屋根。
野球の審判をするための遠征でなければ、ゆっくりと観光で回りたいところである。
10月の最終週から、三年生の最後の大会が始まった。
7時に開会式が行われる球場に到着。周辺を散策しているうちに8時となり開会式が始まった。
来賓挨拶もそこそこに、再び試合会場へ移動である。何とも慌ただしい。
かの地に降り立って二か月。
知人が全くいない異国のような街で、まさか公式戦で審判としてグラウンドに立てるとは思ってもみなかった。
それも、実に1年5ヶ月振りの公式戦である。
縁とは不思議なもので、もしかしたら「この地に来たのは偶然ではなく必然であった」ようにさえ思える。人のつながりがまったくない土地での再出発。孤独との戦いを覚悟していただけに、嬉しい誤算であった。この幸運に感謝しよう。
第一試合は二塁塁審を務めた。球審の方は数年の経験者のようであるが、一塁と三塁は父兄審判員である。試合前のミーティングは、責任審判員であるベテランが幾つか注意事項を述べていたい。これは、どこに行っても見かける試合前の風景である。
あまりしゃしゃり出たくは無いが、経験の浅い父兄審判員などには補足説明をしてしまう。一球ごとの構えや外野飛球のテリトリーなど。もちろん、理由もつけて説明してあげる。理由を説明することで、本人の記憶に深く刻まれることとなり、次回迷ったときに思い出しやすい。これは、自分の経験からである。
試合では、サプライズプレイが一つと、ボークが一つあった。
サプライズは、走者三塁でスクイズを敢行。ところが、投手の投球はインサイド高めに抜け気味。打者は投球を避けながらスクイズバントをしたが空振り。ところが、この投球を捕手が逸らしバックネットへ。スタートを切っていた三塁走者は本塁を駆け抜けた。球審は右手を高々と挙げてストライクを宣告していたが、守備側から「デッドボール」ではないかとアピールがあり、塁審を集めて四氏協議。
球審「デッドボールではないかとアピールがありました」
二塁塁審(私)「球審は、どのように見えたのですか」
球審「打者にもバットにも当たっていないと思います」
三塁塁審「球筋は変化していないので、当たっていないと思います」
二塁塁審「音はしませんでしたか」
球審「していません」
二塁塁審「打者はバントを敢行しているので、球審が空振りを確認しているのであれば問題ありません」
球審「スイングはしています。空振りストライクとします」
この間、2分程度であろうか。球審の動きは、投球を避ける動作が若干早かったように思えたが、その後はなかなか素早い対応であった。
四氏協議は、協議すべきポイントを絞り、四人が明確に意見を述べた上で結論を導き出すのがよい。
時として、意見が分かれる場合がある。その時は、最も判定に相応しい審判員の意見を重視することが望ましい。
第二試合は球審を務めた。
久々の公式戦。さすがにコールが早い。
何度も何度も確認作業を繰り返すが、なかなか修正できない。
二試合連続であったが、幸い足は止まらない。最後まで、しっかり動いてくれた。
低めの投球判定には神経を集中させて、頑固なまでに辛目の判定に徹した。それぐらいやらなければ、簡単に崩れてしまいそうなぐらい、公式戦の重圧はある。
先日の練習試合でも感じたが、捕手のミットは止まらない。
また、捕手の足は「キャッチャーズボックス」から、しきりに出て構える。
ついでに、オブストラクションまがいの「ブロック」。
また、一からの啓蒙活動をしなくてはならないようである。
コメント
毅然とした審判活動に敬服致します。
こちらは・・・白くなっております(>_
私は一足先にシーズンオフに突入です。
今シーズンは87試合(内球審54試合)と数だけはこなしました。
何時までできるか判りませんが、未だに道具を新調したりしてます。
来シーズンも元気に審判ができる様に。
皆さん転勤した遠くに行ったことを寂しく思っていました。
これからも、応援しております。頑張ってください。
こちらかは、雪が降りました。
皆様、コメントありがとうございます。
皆様の励ましに応えられるよう、不定期ではありますが更新していきます。
昨日まで帰省していたため、更新が滞ってしまいました。
明日から、また子供たちとともに汗を流そうと考えています。
その中で、得るものが非常に多いですので、まとまりましたら更新します。
何か、面白い事例がありましたら、「お題」を頂けると幸いです。
これからも、よろしくお願い致します。