試合前のミーティングで、毎回確認される「インフィールドフライ」。
これは、サインを確認することが重要なことではない。
サプライズを事前に防止するための自衛策を確認しているのである。
風の強い日などは、「今日は、インフィールドフライのコールは難しいな」などと会話している場面を見かける。
私はまったくの逆の考え方であり、このようにトラブルとなりそうな時こそ、「インフィールドフライ」は必要な自衛手段だと考えている。
通常の守備力の内野手であれば捕球できそうな飛球でも、風の強い日に上がると内野手が落球する確率が高いことは容易に想像できる。このような時に「インフィールドフライ」を宣告しないということは、守備側に「アウト」を献上しないことであり、攻撃側の利益となるとも考えられる。しかし、一概にこのプレイで攻撃側が利益を得るとは限らない。
「インフィールドフライ」とは、塁が詰まった「フォースの状態」で打ち上げられた内野への飛球である。いくら風が強いとはいえ、走者は野手が捕球もしくは落球してからでないと進塁は出来ない。風が強いから落球するとは限らないから、容易に進塁できるとは言えないのである。
機転の利く内野手であれば、併殺を狙ってくる可能性さえある。例えば、走者一二塁で三塁ベース付近に飛球が飛んだ場合、一旦落球しベースを踏んで二塁走者を封殺し、すぐに二塁へ転送して併殺を狙うことも可能である。これでは攻撃側が著しく不利益を被ることとなる。
インフィールドフライのルールが考えられた経緯を考えると、このような「著しい攻撃側の不利益」を排除することが目的であるはずである。
ということは、おのずと答えが出てくるであろう。

【2.40 インフィールドフライ】無死または一死で、走者が一・二塁、一・二・三塁にあるとき、打者が打った飛球で、内野手が普通の守備行為をすれば、捕球できるものをいう。この場合、投手、捕手および外野手が、内野で前記の飛球に対して守備したときは、内野手と同様に扱う。審判員は、打球が明らかにインフィールドフライになると判断した場合には、走者が次の行動を容易にとれるように、ただちに“インフィールドフライ”を宣告しなければならない(後略)。

【原注】審判員はインフィールドフライの規則を適用するにあたって、内野手が普通の守備行為をすれば捕球できるかどうかを基準とすべきであって、たとえば、芝生やベースラインなどを勝手に境界線として設定すべきではない。たとえ、飛球が外野手によって処理されても、それは内野手によって容易に捕球されるはずだったと審判員が判断すれば、インフィールドフライとするべきである。インフィールドフライはアピールプレイであると考えられるような要素はどこにもない。審判員の判断がすべて優先し、その決定はただちに下されなければならない。インフィールドフライが宣告されたとき、走者は危険を承知で進塁してもよい。インフィールドフライと宣告された飛球を内野手が故意落球したときは、6.05(l)「故意落球」の規定にもかかわらずボールインプレイである。インフィールドフライの規則が優先する。

先日、久々に「インフィールドフライ」をコールしたが、何とベースラインの真上である。思わず「イフ・フェア」が先に口を突きそうになるような見事な位置であった。

【2.40 インフィールドフライ】(前略)また、打球がベースラインの近くに上がった場合には“インフィールドフライ・イフ・フェア”を宣告する。(中略)たとえ、審判員の宣告があっても、打球がファウルボールとなれば、インフィールドフライとはならない。【付記】インフィールドフライと宣告された打球が、最初に(何物にも触れないで)内野に落ちても、ファウルボールとなれば、インフィールドフライとはならない。また、この打球が、最初に(何物にも触れないで)ベースラインの外へ落ちても、結局フェアボールとなれば、インフィールドフライとなる。

結局、ライン際でよろけながら捕球した捕手の位置は、ベースラインより内側であった。

コメント

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totoro No9
2010年9月2日6:43

毎回 楽しみにしていますが 更新が無く心配しております・・・・

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デビル
2010年10月21日8:38

お忙しいとは思いますが、インターバル空きすぎていますので、私も心配です。
体調が悪いのであれば、早い回復をお祈りしています。

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テレサ
2010年10月21日10:32

時々更新されているかを見させて頂いてますが今日も残念ながら更新がありません。私も心配しております。健康をお祈りいたします。

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