ボーク・エンド・ヒット
2010年5月29日 スポーツ「ザッツ・ボーク」
グラウンドに球審である、私の声が響いた。
初回走者一塁の場面で、投手は走者を気にしていた。投手の背番号は「1」ではない。つまり主戦投手ではないということだろう。ということは、投手としての「プレート捌き」が完成されていないことが往々にしてある。そのような投手は、走者を背負うと、とにかく気にする。牽制で走者をアウトにすることが困難であることを理解していない。だから、やたら滅多らと牽制球を投げる。あるいは、プレートを外して走者を塁に戻し、その間に投球しようと慌てる。下手をすると「クイックピッチ」となってしまう。
【2.64 QUICK RETURN Pitch(クイックリターンピッチ)】打者の虚をつくことを意図した投球をいう。これは反則投球である。
または、セットポジションに入ったと思ったら、止まることなく投球動作をスタートする場合もある。
【8.05 ボーク】(m)投手がセットポジションから投球するに際して、完全に静止しないで投球した場合。
これらは、走者を騙そうとする意図が明確であるから、「立派にボーク」であり「最も憎むべきボーク」であると、私は考えている。
今まで何度となく「ボークコール」をしてきた。そのうち打者が打ったことも何度かあったが、打者が打って安打になったことはなかった。だから、打者が「暫定アウト」になるのを確認してから、「タイム」「ザッツ・ボーク」「走者テイクワンベース、打者はノーカウント」としてきた。
私の声は大きい。数少ない自慢の一つである。いつも球場に響き渡る声でコールし、ジャッジしている。その私が叫んだ「ザッツ・ボーク」を、打者が聞こえない訳がない。
しかし、打者は投球を打った。しかも、ライト前にゴロで転がって行った。一塁走者は二塁を蹴って三塁へ向かい、打者走者は一塁へ達した。
三塁で「アウト」となれば珍しいケースとなったが、結果は走者一三塁でチャンス拡大。
本塁のベースカバーに来ていた投手は、困った顔で私を見ている。
「安打となったから、ボークのペナルティはない」と説明したが、果たして分かっているのやら・・・。
動揺してしまった先発投手は、早々にお役御免となった。
グラウンドに球審である、私の声が響いた。
初回走者一塁の場面で、投手は走者を気にしていた。投手の背番号は「1」ではない。つまり主戦投手ではないということだろう。ということは、投手としての「プレート捌き」が完成されていないことが往々にしてある。そのような投手は、走者を背負うと、とにかく気にする。牽制で走者をアウトにすることが困難であることを理解していない。だから、やたら滅多らと牽制球を投げる。あるいは、プレートを外して走者を塁に戻し、その間に投球しようと慌てる。下手をすると「クイックピッチ」となってしまう。
【2.64 QUICK RETURN Pitch(クイックリターンピッチ)】打者の虚をつくことを意図した投球をいう。これは反則投球である。
または、セットポジションに入ったと思ったら、止まることなく投球動作をスタートする場合もある。
【8.05 ボーク】(m)投手がセットポジションから投球するに際して、完全に静止しないで投球した場合。
これらは、走者を騙そうとする意図が明確であるから、「立派にボーク」であり「最も憎むべきボーク」であると、私は考えている。
今まで何度となく「ボークコール」をしてきた。そのうち打者が打ったことも何度かあったが、打者が打って安打になったことはなかった。だから、打者が「暫定アウト」になるのを確認してから、「タイム」「ザッツ・ボーク」「走者テイクワンベース、打者はノーカウント」としてきた。
私の声は大きい。数少ない自慢の一つである。いつも球場に響き渡る声でコールし、ジャッジしている。その私が叫んだ「ザッツ・ボーク」を、打者が聞こえない訳がない。
しかし、打者は投球を打った。しかも、ライト前にゴロで転がって行った。一塁走者は二塁を蹴って三塁へ向かい、打者走者は一塁へ達した。
三塁で「アウト」となれば珍しいケースとなったが、結果は走者一三塁でチャンス拡大。
本塁のベースカバーに来ていた投手は、困った顔で私を見ている。
「安打となったから、ボークのペナルティはない」と説明したが、果たして分かっているのやら・・・。
動揺してしまった先発投手は、早々にお役御免となった。
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