今週末から、いよいよ開幕である。
天気予報では降雪の便りが聞こえるぐらい、今年の天候は怪しいが、とりあえずは始まりそうである。

先日、開幕直前に第四回審判講習会が開催された。日本野球連盟規則審判委員会の麻生絋二委員長を迎えて、今にも雨が降り出しそうな曇天の中、熱い講習会であった。皆、球春を待ち侘びていたかのように張り切ってコール、ジャッジ、メカニクスの反復練習に汗を流していた。
投球判定では、相当間を明けてコールしているのであるが、講師の方から「まだ早い」と指摘されてしまった。実際の試合では、どうしても早くなってしまうから、練習では「意識的に遅くする」ことを心掛けなければならない。指摘さえれて、改めて「目からうろこ」であった。
この講習会は、ジャッジやコールやメカニクスなど、自分流にアレンジしていたものを基本に戻すための「審判クリニック」の意味が大きい。
初心忘れるべからずである。

さて審判員の動きの中で、何点が変更点があったので紹介する。

①一塁塁審のフォース判定時のポジショニング
一二塁間のセカンドゴロに対しては、従来ライン上で判定をしていたが、「送球に対して90度」の基本に立ち返り、一塁塁審はファールライン外側へ45度程度開いた位置へ移動する。これにより、二塁手からの送球に対して90度となり、かつ打者走者の走路にも邪魔にならない。
【メリット】一二塁間のゴロがライトまで抜けた場合、ライトゴロに備えて「コーチャースボックス」付近まで移動する必要がある。この動作に対しては有効な位置である。

②一塁塁審の併殺プレイの際のポジショニング
走者一塁で内野ゴロのケースでは、併殺プレイに備えて一塁塁審はライン上をステップバックして二塁からの送球に備えていた。今年からは、最初の打球処理をした野手からの送球を想定して、「送球に対して90度」の位置まで移動する。併殺狙いで二塁へ送球され、一塁へ転送された場合は、その位置で判定する。
【メリット】二塁からの送球が悪投となった場合、一塁塁審はボールに正対しながら打者走者の触塁を確認し、本塁方向へ移動する。この動作に対して有効な位置である。打者走者やカバーの野手と接触する可能性が低い。

③ファールライン付近の打球判定は同調しない
フェア・ファールの打球判定に関する球審と塁審のテリトリーは変更ない。従来はこのテリトリーでいずれかが判定し、他方が同調することを指導されてきたが、今年からは「同調はしない」こととなった。
【メリット】ダブルコールがなくなる。トラブルの減少。
【デメリット】講習会では、ベース付近の打球に対して、譲り合い「判定が遅れる」ケースが目立った。経験の浅い審判員は、どうしても消極的になってしまうかもしれない。

④盗塁判定時の二塁塁審のステップ
従来「4歩ステップ」「3歩ステップ」などとしてきたが、時間的・物理的に困難なため、今年から「2歩ステップ」とする。本塁に正対した状態から、捕手の二塁送球に合わせて、「右足を半歩右にずらし、左足を踏込みながら反転し、二塁ベースへ正対する」。

以上が変更点であるが、いずれも意識して早目に慣れる事必要であろうかと思う。特にフェアファールの判定を「同調しない」は、相当に違和感があった。

さて、球春に向けて準備万端整えて、頑張っていきましょう。

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