シーズンオフ前夜の苦悩
今年も公式戦はすべて終了した。最後の三日間は、今年を名残惜しみながら過ごした。
初日、久し振りに二塁塁審で立ったが、チョンボの嵐。
ジャッジは問題ない。メカニクスも基本的には問題なさそうに見えるのだが、ベテラン達の目は誤魔化せない。試合後のミーティングで、自己反省の弁を述べた途端に「深い反省」を求められた。
今年は、出場した試合のうち半分以上が球審であり、特に新人戦の後半は連続して球審ばかりが当たった。それを望んでいたのはあるが、これは問題である。
いつだったが、我師匠から「球審ばかりをやっていると、本当の審判員にはなれない」と忠告を受けたことがあった。そのためオープン戦などでは、率先して塁審に立つようにしているが、所詮練習試合である。緊迫感に欠けているのと、第三者が見ていないため、間違った動きに対して自分で是認していまうことが多いのである。または、後輩審判員に見ていてもらっても、なかなか鋭くは指摘してくれない。これは致し方が無いことなのであろう。
試合後に「明日も二塁やるか」と問われ、「是非ともお願いします」と応えた。リベンジを適えるチャンスが欲しかった。このまま、シーズンオフを迎えることが怖かったのもある。「塁審」に対して疑問符を残したまま、越冬状態に入る訳にはいかないと思っていた。
二日目も二塁塁審に立った。いや、立たせていただいた。
問題点はハッキリしている。カウンタークロックワイズの動きが中途半端なのである。つまり二塁走者がいるケースで、センターから左へ打球が飛び、三塁塁審が外飛の判定に動いた場合、二塁塁審は走者と共に三塁方向へ走り込む。そこまでは良いのだが、問題はその後である。
レフト方向からの返球を想定すると、インフィールド内の三遊間にポジションをとる事は、非常に邪魔であるということである。ゆえに、「外へ出ろ」と指導されるし、新人審判員などには教えてきた。それが、どうも中途半端である。外へ出るのが遅いのである。だから、本塁への送球と「カブル」のである。
この試合は、序盤から打撃戦になり、外野への打球が乱れ飛んだ。
二塁塁審の動きを、完璧なものにしようと意気込んでいた私にとっては、誠に好都合な状態である。前日とは違い、実に楽しく動くことが出来た。
それでも、まだ消化不良である。時折、顔を出す「中途半端なポジショニング」が、その原因である。
観客席から観戦していたベテラン審判員は見逃してはくれない。試合後、顔を見るなり「まだ、動きが遅いし、中途半端だ」と指摘された。

三日目。今年の公式戦最終日である。三日間一緒にいたベテラン審判員と我師匠は、私の苦悩を知っているかのように、またまた二塁に立たせてくれた。もう一度、チャンスをくれたのである。
今日のテーマは「動き出し」である。私以外はベテランばかりの強力メンバーである。このクルーでやれることの喜びを感じながら、頑張ることにした。
結果は80点ぐらいか。
来年に課題を持ち越すことにした。苦悩は続く。
これをモチベーションに、来年も頑張ろうと考えることにした。

この試合であった、プチ・トラブルの話は後日。


コメント

nophoto
塁審見習い
2008年10月16日16:04

人材不足(試合が始まったら急に解説者は増えるんですが。。)により
塁審見習と球審見習をすることになりルールブックを購入する決意をしました。
初歩的な質問を数点
・試合開始前、ベンチから選手を整列させる時は、何か声をかけていますか?
・整列後、グランドルールとか何か一言、話してキャプテンの握手→礼と流れだけは把握してますが
 実際その時、球審はどのように声を掛けているのですか?
聞くに聞けない恥かしい質問ですがご教授願います。

ファウルボール
2008年10月16日21:17

私も練習試合で何度か球審を経験した後、公式戦でマスクを被らせて頂き始めた当時、同じことに悩みました。塁審をしていた時に、漠然と整列していると、聞き流していることを、今度は自分が言わなくてはならなくなって、困惑したのを覚えております。
試合開始前の整列をさせる時には、色々な掛け声があります。「さあ、行きましょう」とか「さあ、行こう!!」などが多いように思いますが、私はリトルリーグからの慣わしで、両チームがベンチ前に並んだのを確認してから「集合!」と声を掛けます。まあ、決まり文句は無いので、自分が舌を噛まずに素直に言える、それでいて威勢の良い掛け声が良いと思います。
整列後は、球審により様々です。私は以前、「攻守交替は駆け足で」とか「フェアプレイで」とかを語り掛けていました。一時は「全力プレイを期待します」などと格好付けて言っていたこともありました。最近は、メンバー交換の際に注意事項をキャプテンに伝えているので、整列の際にはいきなり「キャプテン握手」「始めます、礼」で始めています。
また、試合の位置付け(例えば、大会初日や決勝戦など)によっては、「楽しく頑張ろう」とか「最後まで全力プレイで」などと語りかけます。
試合終了後には「ナイスゲームでした」などと感想を述べることもあります。
ベテランになると、試合開始時に両キャプテンと握手をする人も居られます。
私も、真似してやってみようと思いましたが、どちらのチームを先にやるかで悩んでしまい、結局やれずじまいになってしまいました。
これも、審判スタイルのひとつなのでしょうから、個性があっていいと思います。
「塁審見習い」さんも、自分のスタイルを確立してください。

nophoto
デビル
2008年10月17日8:28

私はファルボールさんとほぼ同じです。
試合終了は簡単な感想を述べさせていただいて『ゲーム!!』ですね。

nophoto
塁審見習い
2008年10月17日13:13

ファウルボールさん、デビルさん
有難う御座います。これからも色々とご相談をしますので宜しくお願いします。

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