春と夏
2008年6月30日中学シニアの春季大会は予選リーグ戦を闘い、成績優秀なチームが決勝トーナメントへ駒を進める。私が所属する連盟の場合は、リーグ戦を6〜7試合闘い、結果を競っている。
春季大会は、練習試合もそこそこに始まるため、総合的な練習が未完成のチームが多く、大会中に徐々に仕上げていくチームが多い。ゆえに、意外なチームが躍進したり、強豪と言われるチームが大苦戦を強いられることがままある。この傾向は、秋季新人戦ではもっと顕著であり、昨年度などは5チームによるプレイオフが実施された。ひとつのリーグが8チームからなることを考えると異常な状況であることがわかるであろう。
春季大会でもこの傾向は多少あり、子供たちのモチベーションが高いチームや粘り強さが備わりつつあるチームが、リーグ戦後半に白星を重ねるように感じる。
それでも春季大会は、選手もダッグアウトも観衆も、まだ「熱気」が本物ではない。それが顕著に出るのが、試合終了時の挨拶である。負けたチームの選手の顔は、悔しさを露にする姿が少ない。どちらかというと、公式戦を終えた喜びの方が勝っているように思う。
これが1ヶ月半の間に大きな変化を見せる。
夏季大会は、高校野球と同様に全国への道が開かれた大会である。勝ち上がれば、全国大会への出場機会を得ることができる。しかし、負ければ何も残らないトーナメント大会である。ゆえに、選手もダッグアウトも観衆も全精力を傾けて挑んでくる。一試合一試合が「勝負」である。ベストのオーダーを組み、エースが投げ、得意の作戦を駆使して闘うのである。一点の重みが、まるで違うのである。
好ゲームよりも勝利が優先されるのである。どんなに良い試合をやっても、どんなに健闘しても、負けてしまっては何も残らないのであろう。だから、春にはやらなかった汚いプレイを平気でやってくる。フェアプレイ精神を貫いて敗れるぐらいなら、審判の目を盗んででも勝利のためのアンフェアを選択するのである。ダッグアウトの温度も、おのずと高くなる。自チームに不利な判定には、執拗なまでに食下がる。その言い分は「何故、自チームだけペナルティを与える」とか「さっきは見逃しただろう」などである。居直り強盗のような台詞を平気で吐くのである。
審判員もミスはあるであろう。しかし「さっき見逃したから、今度もジャッジしない」というのは、過ちを二度も繰り返すことになる。これは、最もしてはいけない行為である。これは、ルールブックでも厳重に注意を促している行為である。自分が裁定を下したジャッジを揺るがしてはいけないのである。「さっきは見逃しただろう」と言われれば、「さっきはセーフ、今のはアウト」と応えれば良いのだ。自分の判断を信じ、クルーを信じ、毅然と立ち向かわなければならない。
ある意味で、これが唯一の公式戦なのだから。
夏の大会の重要性は、試合後の挨拶にも表れる。必ず、笑顔のチームと泣き顔のチームがいるのである。
春季大会は、練習試合もそこそこに始まるため、総合的な練習が未完成のチームが多く、大会中に徐々に仕上げていくチームが多い。ゆえに、意外なチームが躍進したり、強豪と言われるチームが大苦戦を強いられることがままある。この傾向は、秋季新人戦ではもっと顕著であり、昨年度などは5チームによるプレイオフが実施された。ひとつのリーグが8チームからなることを考えると異常な状況であることがわかるであろう。
春季大会でもこの傾向は多少あり、子供たちのモチベーションが高いチームや粘り強さが備わりつつあるチームが、リーグ戦後半に白星を重ねるように感じる。
それでも春季大会は、選手もダッグアウトも観衆も、まだ「熱気」が本物ではない。それが顕著に出るのが、試合終了時の挨拶である。負けたチームの選手の顔は、悔しさを露にする姿が少ない。どちらかというと、公式戦を終えた喜びの方が勝っているように思う。
これが1ヶ月半の間に大きな変化を見せる。
夏季大会は、高校野球と同様に全国への道が開かれた大会である。勝ち上がれば、全国大会への出場機会を得ることができる。しかし、負ければ何も残らないトーナメント大会である。ゆえに、選手もダッグアウトも観衆も全精力を傾けて挑んでくる。一試合一試合が「勝負」である。ベストのオーダーを組み、エースが投げ、得意の作戦を駆使して闘うのである。一点の重みが、まるで違うのである。
好ゲームよりも勝利が優先されるのである。どんなに良い試合をやっても、どんなに健闘しても、負けてしまっては何も残らないのであろう。だから、春にはやらなかった汚いプレイを平気でやってくる。フェアプレイ精神を貫いて敗れるぐらいなら、審判の目を盗んででも勝利のためのアンフェアを選択するのである。ダッグアウトの温度も、おのずと高くなる。自チームに不利な判定には、執拗なまでに食下がる。その言い分は「何故、自チームだけペナルティを与える」とか「さっきは見逃しただろう」などである。居直り強盗のような台詞を平気で吐くのである。
審判員もミスはあるであろう。しかし「さっき見逃したから、今度もジャッジしない」というのは、過ちを二度も繰り返すことになる。これは、最もしてはいけない行為である。これは、ルールブックでも厳重に注意を促している行為である。自分が裁定を下したジャッジを揺るがしてはいけないのである。「さっきは見逃しただろう」と言われれば、「さっきはセーフ、今のはアウト」と応えれば良いのだ。自分の判断を信じ、クルーを信じ、毅然と立ち向かわなければならない。
ある意味で、これが唯一の公式戦なのだから。
夏の大会の重要性は、試合後の挨拶にも表れる。必ず、笑顔のチームと泣き顔のチームがいるのである。
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