マナーと妨害
2008年6月16日走者二塁のケースでは、アウトカウントに関係なく二塁塁審は内側に位置する。基本的には一二塁間で、二塁ベースから4m程度一塁側へ寄った位置となる。昨年までは、塁線から1m程度内側へ入るように指導されていた。これは一塁走者が二塁への盗塁の可能性があるために、「走路を開ける」という理由で内側にポジショニングする訳である。審判員が走者や野手の妨害をしてしまっては、野球の面白さを削いでしまうこととなるからだろう。つまり、審判員も気を使っているのである。二塁塁審を任されるようになった当初は、二塁手の邪魔にならないかが気になり、「ここで良いかい」などと聞いていたものだ。
一方、二塁に走者がいるケースでは塁線上でも構わないという助言を受けている。一二塁や満塁のケースでも、先の走者が進塁しない限り、一塁走者が二塁へ走ってくることはないからだろう。このポジションに入ることで二塁でのプレイが良く見えるようになり、精神的な負担が軽減される効果があるようだ。
とはいうものの、走者や野手の動きが逐次見えるわけではない。ほとんどが視覚になる。最初の頃は、「いつ牽制球が来るか」と戦々恐々としているものである。
二塁塁審は、他の審判員よりもいち早く「LOOK」の姿勢をとる。投手が投手板に足を乗せるか入れた時点で「LOOK」の姿勢をとるのである。球審は投手の投球モーションに合わせて腰を沈めるし、他の塁審は「投手のストレッチ(両手でボールを保持し身体の前で停める姿勢までの準備運動)」に合わせて「LOOK」の姿勢をとる。
つまり、「投手板を踏んでからストレッチを始めるまで」の投手の不正行為は二塁塁審の裁定領分ということになるのであろう。そうなると、走者や野手の動きなどは気にしている場合ではない。そんな余裕はまったくないのである。
審判員の基本として、「ボールから目を切らない」というのがある。これは野手とボールのあるところで「プレイ」は起きるからと言われている。ボールがあっても野手がいなければフォースプレイやタッグプレイは起きない。その逆も同じである。
しかし、審判員が裁定を下さなくてはならないプレイは、その両方が揃わなくても起きることがある。例えば、フェンスをオーバーしそうな打球。これは「野手はいないがボールはある」状況である。その逆の「ボールは無いが、野手がいる」ケースの代表格が「妨害」であろう。野手と走者のコンタクトプレイは、守備妨害か走塁妨害のいずれかを裁定しなくてはならない。野手が守備態勢に入っているところへ走者が激突したら「守備妨害:インターフェア」であるし、プレイに無関係の野手と走者が激突したら「走塁妨害:オブストラクション」となる。
走者二塁のケースでは、二塁塁審は投手の動作に集中している。ゆえに、二塁ベースに一番近くにいて、二塁走者や遊撃手・二塁手の動きが気配でしか分からないのである。つまり、そこで妨害プレイが起きたとしても裁定が下せないのである。かと言って、そちらに目を配れば投手の動作への集中が切れる。
では、ポジショニングを変えてみてはどうであろう。投手も見え、野手の動きも走者の動きも見える位置はどこであろうか。両者が見える位置は二塁ベース後方であるが、これでは「審判メカにクス」に支障が出るであろう。となると、それが自然に見えるポジションにいる球審の役割ということになるのであろうか。これは、あまりにも遠すぎて違うように思うのだが、一番良く見えているのは間違いないのであろう。ただし、二塁ベース上で起きている「野手と走者」のコンタクトプレイが自分の領分であると思っている球審は少ないように思う。
最近、影を潜めていた「遊撃手による二塁走者へのブラインドプレイ」を見かけるようになってきた。シーズンもいよいよ本番を迎え、各チームとも個々のレベルアップから連係プレイの精度を上げる段階になってきたのであろう。
これらを指導する側のモラルの問題であろうが、このプレイは「走者の視界を遮る=妨げる」という意味で「明らかな走塁妨害:オブストラクション」だと私は思っているが、如何であろうか。
一方、二塁に走者がいるケースでは塁線上でも構わないという助言を受けている。一二塁や満塁のケースでも、先の走者が進塁しない限り、一塁走者が二塁へ走ってくることはないからだろう。このポジションに入ることで二塁でのプレイが良く見えるようになり、精神的な負担が軽減される効果があるようだ。
とはいうものの、走者や野手の動きが逐次見えるわけではない。ほとんどが視覚になる。最初の頃は、「いつ牽制球が来るか」と戦々恐々としているものである。
二塁塁審は、他の審判員よりもいち早く「LOOK」の姿勢をとる。投手が投手板に足を乗せるか入れた時点で「LOOK」の姿勢をとるのである。球審は投手の投球モーションに合わせて腰を沈めるし、他の塁審は「投手のストレッチ(両手でボールを保持し身体の前で停める姿勢までの準備運動)」に合わせて「LOOK」の姿勢をとる。
つまり、「投手板を踏んでからストレッチを始めるまで」の投手の不正行為は二塁塁審の裁定領分ということになるのであろう。そうなると、走者や野手の動きなどは気にしている場合ではない。そんな余裕はまったくないのである。
審判員の基本として、「ボールから目を切らない」というのがある。これは野手とボールのあるところで「プレイ」は起きるからと言われている。ボールがあっても野手がいなければフォースプレイやタッグプレイは起きない。その逆も同じである。
しかし、審判員が裁定を下さなくてはならないプレイは、その両方が揃わなくても起きることがある。例えば、フェンスをオーバーしそうな打球。これは「野手はいないがボールはある」状況である。その逆の「ボールは無いが、野手がいる」ケースの代表格が「妨害」であろう。野手と走者のコンタクトプレイは、守備妨害か走塁妨害のいずれかを裁定しなくてはならない。野手が守備態勢に入っているところへ走者が激突したら「守備妨害:インターフェア」であるし、プレイに無関係の野手と走者が激突したら「走塁妨害:オブストラクション」となる。
走者二塁のケースでは、二塁塁審は投手の動作に集中している。ゆえに、二塁ベースに一番近くにいて、二塁走者や遊撃手・二塁手の動きが気配でしか分からないのである。つまり、そこで妨害プレイが起きたとしても裁定が下せないのである。かと言って、そちらに目を配れば投手の動作への集中が切れる。
では、ポジショニングを変えてみてはどうであろう。投手も見え、野手の動きも走者の動きも見える位置はどこであろうか。両者が見える位置は二塁ベース後方であるが、これでは「審判メカにクス」に支障が出るであろう。となると、それが自然に見えるポジションにいる球審の役割ということになるのであろうか。これは、あまりにも遠すぎて違うように思うのだが、一番良く見えているのは間違いないのであろう。ただし、二塁ベース上で起きている「野手と走者」のコンタクトプレイが自分の領分であると思っている球審は少ないように思う。
最近、影を潜めていた「遊撃手による二塁走者へのブラインドプレイ」を見かけるようになってきた。シーズンもいよいよ本番を迎え、各チームとも個々のレベルアップから連係プレイの精度を上げる段階になってきたのであろう。
これらを指導する側のモラルの問題であろうが、このプレイは「走者の視界を遮る=妨げる」という意味で「明らかな走塁妨害:オブストラクション」だと私は思っているが、如何であろうか。
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