謙虚に

2008年5月13日
シニアの春季リーグも中盤を終え、いよいよ後半戦へと突入する。私自身、公式戦を10試合ほど立ち会った。オープン戦を含めると20試合を超えたことになる。まだまだ、不安定さは否めないが、なんとか形にはなっていると思う。
前半戦では、勘を取り戻すことと癖の修正にポイントを置いてみた。
「在って七癖、無くて七癖」というが、私の審判スタイルにも癖がある。どうでも良いような癖から悪癖まで、その程度は様々であるが、先輩審判員から指摘された場合は、積極的に直すようにしている。自分で判っている癖でも許容範囲にあると思い込み、見逃しているものが多いが、それを他の審判員から指摘されるということは、次のステージへ上がるチャンスと思うようにしている。
時折、先輩審判員を煙たがる人を見かけるが、折角の忠告であるのだから謙虚に、素直に聞き耳を立てるのが良いと思う。ある意味、忠告や指摘をされなくなったら、成長が止まると考えるようにしている。
今年は、自分の立場の変化もあり、少し謙虚さが足りなかったことを反省している。そのような心の状態は、すぐにジャッジに表れ、大きな「しっぺ返し」を喰らう羽目になる。今一度、伸びた鼻っ柱をへし折り、地道に一つずつ歩んでいこうと思う。
昨年から気になっていた癖の一つに、外したマスクを被る時、右手に持ち換える癖があった。つまり左手で外したマスクを右手へ持ち替え、ハーネス(紐の部分)を左手で持ち被っていた。この動作だけを取り上げると、大勢に影響のあるものではない。球審を始めた頃は、右手でマスクを外していたことの名残のようなものである。しかし、マスクを外すのが左手という原則と同じで、再び被るのも左手が良いのではないかと思うようになった。そう考えるようになってから、先輩方のスタイルを見ていると、左手でマスクを持ち被ることが、理に適っており、かつスマートに見えた。右手はアウト・ストライクをコールする際に使用する重要なアイテムである。それをフリーにしておくためには、左手マスクが理に適っているのであろう。
「思い立ったが吉日」とばかり、オープン戦で挑戦してみた。もちろん、ジャッジが一番であるのは言うまでも無いが、マスクを外す度に意識的に右手をハーネスへ伸ばしてみた。この程度の癖であれば、一試合やってみると修正が容易に出来るものである。
大先輩から指摘された癖もある。捕手がパスボールをした際に、左側(三塁側)へ動く癖である。走者がいない場合は問題にならないが、走者がいる場合は捕手がボールを追い掛け、その後に送球することを考えると、左側(三塁側)へ動くことは「間違い」と言っても良い。つまり、捕手のパスボールが発生した際には、走者がセンターライン(本塁と二塁を結ぶライン)より右側にいるケースは、ほとんどないからである。まれに、後逸したボールが捕手の近くにあり走者が躊躇した時や、走者のボーンヘッドなどで進塁できないことはある。しかし、ほとんどのケースで捕手はセンターラインから左方向へ送球するのである。
このことから、球審の動きは右方向(一塁側)へ移動することがベストと言える。これは、自分自身でも気付いていたが、なかなか修正が出来ずにいた癖である。「癖だから、仕方がない」と見過ごそうとしていたのも事実である。しかし、大先輩から指摘を受け、指摘を謙虚に受け止めようと考えた。
右打者の場合、スロットポジションに位置すると、左足を前方に出し右足を引いた状態となることから、下半身は右に開いた状態となる。このため、捕手が後方へ動くことに対して素早く反応するには、左足を軸にして右足を引くのが速い。その後の動きは、自然と左側へ逃げるようにステップバックすることとなるが、これが問題の癖となるのである。ここで、捕手をやり過ごし、ボールと捕手の動きを確認しながら右側へ移動するのが基本的な動きなのであろう。これは、見過ごしてはいけない「癖」である。
 毎試合、謙虚になって、意識しながら修正していこうと考えている。

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