遅くなりました

2008年2月25日
昨年は33項目にも及ぶ大改正が行われたが、今年は6項目である。それも記録に関する改正が主であり、注意を要する改正は「走路」に関するものだけと考えて良さそうである。
7.08の「次の場合、走者はアウトとなる」のうち、走者の走路違反に関する基準が変わったのである。

<旧規則>7.08(a)(1) 走者が、野手の触球を避けて、塁間を結ぶ直線から3フィート以上離れて走った場合。ただし、打球を処理している野手を妨げないために、塁間を結ぶ直線から3フィート以上離れて走った場合は、このかぎりではない。 【注一】"塁間を結ぶ直線から各3フィート" というのは、塁間を結ぶ直線を中心として左右へ各3フィート、すなわち6フィートの幅の地帯を指し、これが通常走者の走路とみなされる場所である。従って、走者が、野手の触球を避けてこの走路から走路外へ出たときには、その身体に触球されていなくてもアウトになる。走者がこの走路外にいたときに触球プレイが生じた場合、走路から遠ざかるようにして野手の触球を避けたときは、ただちにアウトになり、走路内にもどるようにして野手の触球を避けたときに走者と塁とを結ぶ直線から3フィート以上離れれば、その身体に触球されていなくてもアウトになる。

<新規則>7.08(a)(1) 走者が、野手の触球を避けて、走者のベースライン(走路)から3フィート以上離れて走った場合。ただし、打球を処理している野手を妨げないための行為であれば、この限りではない。この場合の走者のベースライン(走路)とは、タッグプレイが生じたときの、走者と塁を結ぶ直線をいう。 【注一】通常の走者の走路とみなされる場所は、塁間を結ぶ直線を中心として左右へ各3フィート、すなわち6フィートの幅の地帯を指すが、走者が大きく膨らんで走っているときなど、最初からこの走路外にいたときに触球プレイが生じた場合は、本項(1)のとおり、その走者と塁を結ぶ直線を中心として左右へ各3フィートが、その走者の走路となる。

ルールブックは法律書と同様に、非常に解り辛い。噛み砕いていうと、走者の走路は「塁間を結ぶ直線」から「走者と塁を結ぶ直線」に変わり、その直線の両側に3フィートの幅があることとなったのである。
昨年までは、初めから走路外にいる走者(二塁走者や三塁走者に多い)が、その位置から挟殺プレイなどで追い込まれた場合、3フィートの幅は内側にしか認められていないため、ちょっとでも外側へ逃げた時点で「アウト」となっていた。
今年からは、走路は「走者と塁とを結ぶベースライン」を中心に左右3フィートの幅、つまり6フィートの幅が認められたのである。
ある意味、非常に判りやすく、実情に合ったルール改正といえ、今までのルールを適正に運用していたかと問われると、疑問符の残るところである。年齢層が低くなればなるほど、鬼ごっこのような挟殺プレイが多くなることは周知のとおりであり、基準の適用を鈍らせていたように思われる。

走路を逸脱する「ラインアウト」の目安は、野手の体格にもよるが、概ね両手を広げた状態から外側へ逃げた場合は「走路外」と判断して良いであろう。
3フィートは概ね90?程度である。一方、両手を広げた状態は、身長と同じ程度ということが知られている。つまり、野手の身体の中心が走者と塁を結ぶベースライン上にあった場合、広げられたグラブをすり抜けた場合は、ほとんど3フィートをオーバーしていると考えて良い。これを目安にして、慌てず騒がず適切な判断をすることが良いであろう。

最後になりましたが、この項目に関する質問が来ておりました。なかなか回答が出来ずにおりましたことを反省しております。

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