シリーズ「壁」その1

2007年11月20日
シニア審判員として5シーズン目が終わろうとしているが、審判員のジャッジや動きの中で色々な壁を感じてきた。そのたびに、諸先輩方や同僚などからアドバイスを受け、少しずつではあるが壁を乗り越えてきたように思う。これから審判員を目指す方や、今正に「壁」を実感している方の一助になればという思いで紹介しようと思う。
斯く言う私も、「壁」を感じることは日常茶飯事であるが、それも勉強と思うようにしている。
シリーズ「壁」の一回目は、私も悩んだ「クロックワイズメカニクスの壁」についてである。

【クロックワイズメカニクス】の壁
クロックワイズ(CLOCKWISE)とは、『時計の針のように、右回りに』という意味である。私が初めてこの言葉を耳にしたのは6年前であり、まだリトルリーグの父兄をやっていた頃である。
父兄審判員として講習会に参加し、新しい審判員の動き方として紹介された。しかし、「新しい動き」と言っても、それまでの動きを知らないのであるから、何がなんだか分からなかったのを記憶している。
講習会では、一日で色々なポジションの色々な動きを教えてくれるが、基本的考え方や基礎的技術がない一父兄にとっては、憶えろという方が無理なことである。今にして思えば、せめて「三塁塁審」の動きだけなどと限定してやった方が良いのではないかとは思うが、やはり基礎・基本の習得を意識することが最優先であろう。
それだけ頑張ってやったのに、私が実戦で最初にやったのはリトルリーグの線審であった。クロックワイズメカニクスは、走者なし、または一塁の場面で「時計回りの動き」をすることが基本的な動きとなる。ここでのキーマンは三塁塁審であろう。三塁塁審がスムーズな動きをしたならば、クロックワイズは機能する場合が多い。
シニアでは、審判デビューを三塁塁審で経験される方が圧倒的に多いと思われる。私も、三塁塁審から始めたが、先輩からは「ジャッジする機会は圧倒的に少ないから、気楽にやりな」と言われ、救われた思いでグラウンドに立っていた記憶がある。今思えば、いきなりクルーのキーマンに指名されていたことも露知らず、気楽に「野球観戦」していたのであろう。
最近、三塁塁審にベテラン審判員が入り、クルーが活発に動くことを良く見掛ける。
そんな時は、改めて「塁審のキーマン」だと思い知るのである。
来年も三塁塁審で、何名の方が審判デビューを飾るのであろうか。
なかなか、二塁方向へ走ってはいけないものである。

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