真実と夢
2007年10月29日ワールドシリーズもレッドソックスがロッキーズをスイープし、あっさりと終わってしまった。今年のワールドシリーズは、松坂・岡島コンビと松井稼の活躍で日本のメディア的には盛り上がったように感じているが、ディビジョンシリーズでのロッキーズによるミラクル劇がなければ、非常につまらない最終章になっていたように思う。確かに、ボストンは熱く燃えていたが、ヤンキースの情けなさも手伝い、波風の少ないアメリカンリーグであった。逆に、ナショナルリーグは終盤大いに盛り上がった。ワンデイプレイオフでの、ロッキーズの大逆転劇には感動した。その後のロッキーズは快進撃を続けたが、最後に息切れしたかのように失速した。これを勝ち抜けば、「今年の大リーグは面白かった」となるように感じていたが、最後はタレントの多さと、実力の差というか、年棒の差というか、それらが総合的に如実に現れた結果となった。実力通りと言えばそれまでで、そこにドラマ性がなかったのが残念でならない。
私は、松坂にも松井にも特別な感情はない。しかし、今回の場合は、屈辱的な辛酸を舐め、ようやく陽の当たる場所にたどり着いた松井稼がスポットライトを浴びた方がドラマ性は高かった。松坂は、確かに凄いとは思うが、彼のドラマのピークは高校三年夏の甲子園大会。準々決勝のPL高校との壮絶な延長戦。準決勝では先発できず明徳義塾高校に大差をつけられた後、テーピングを自ら外し投球練習を開始する。それを見て、他の選手が奮い立ち大逆転勝利を収めた。そして京都成章との決勝戦では、なんとノーヒットノーランをやってしまうのである。
昨年、駒大苫小牧の田中将大投手と早稲田実業の斉藤祐樹投手の2日間に亘る死闘が記憶に新しいが、ドラマ性では松坂の3年夏には敵わない。
その後、プロに入ってからの活躍は、それなりではあるが、あのときのインパクトが強過ぎて、イマイチ感動が薄いように感じている。もっと、手の届かない夢のような選手になって欲しかったのであるが・・・。
現代は、マスコミが選手の私生活まで丸裸にしてしまうので、選手個人に夢を抱こうにも、現実が見えすぎてしまい、人間臭さが匂ってきてしまう。ファン心理としては、どんなことも知りたいと思うのであろうが、自分の憧れのアイドルの汚れた姿は想像したくないであろう(例えば、トイレに入っている姿・失礼)。
私たちが子供の頃は、長嶋茂雄や王貞治が夢を与えてくれた。情報量が少ない中から、自分たちの偶像を作り上げ、それにあこがれていたのである。
今の松坂大輔投手を見ていると、大リーグにおいて「確信」を得ていないように感じている。彼が、ノックアウトを喰らって、ロッカールームで空ろな目をして佇んでいる姿など想像もしたくなかった。それらを、ファンに伝えることが、本当にマスコミの使命なのであろうか。
最近のマスコミには、夢を語れる人材が不足しているのであろう。マスコミは「真実を伝えることが使命だ」と言っても、その事象をレポートまとめ報告するには個人差が出るのは当然である。そこには多少なりとも脚色が入る。それが真実であるのであれば、わずかにでも「夢」のスパイスを効かしたニュースを聞きたいものである。
特に、野球を含めたスポーツニュースにおいては、そう思う。ちなみに、「亀田事件」はマスコミと業界・ジムなど、大人の打算が見えすぎたので、コメントしない。
我北海道日本ハムファイターズと中日ドラゴンズによる日本シリーズは、舞台を名古屋に移して第三戦に突入である。
熱戦の楽しい部分のみを、ポジティブに伝えてくれるマスコミがあっても良い様に思うのだが。
「真実」を「夢」のように伝えるマスコミがあっても良い様に思うのだが、如何であろうか。
私は、松坂にも松井にも特別な感情はない。しかし、今回の場合は、屈辱的な辛酸を舐め、ようやく陽の当たる場所にたどり着いた松井稼がスポットライトを浴びた方がドラマ性は高かった。松坂は、確かに凄いとは思うが、彼のドラマのピークは高校三年夏の甲子園大会。準々決勝のPL高校との壮絶な延長戦。準決勝では先発できず明徳義塾高校に大差をつけられた後、テーピングを自ら外し投球練習を開始する。それを見て、他の選手が奮い立ち大逆転勝利を収めた。そして京都成章との決勝戦では、なんとノーヒットノーランをやってしまうのである。
昨年、駒大苫小牧の田中将大投手と早稲田実業の斉藤祐樹投手の2日間に亘る死闘が記憶に新しいが、ドラマ性では松坂の3年夏には敵わない。
その後、プロに入ってからの活躍は、それなりではあるが、あのときのインパクトが強過ぎて、イマイチ感動が薄いように感じている。もっと、手の届かない夢のような選手になって欲しかったのであるが・・・。
現代は、マスコミが選手の私生活まで丸裸にしてしまうので、選手個人に夢を抱こうにも、現実が見えすぎてしまい、人間臭さが匂ってきてしまう。ファン心理としては、どんなことも知りたいと思うのであろうが、自分の憧れのアイドルの汚れた姿は想像したくないであろう(例えば、トイレに入っている姿・失礼)。
私たちが子供の頃は、長嶋茂雄や王貞治が夢を与えてくれた。情報量が少ない中から、自分たちの偶像を作り上げ、それにあこがれていたのである。
今の松坂大輔投手を見ていると、大リーグにおいて「確信」を得ていないように感じている。彼が、ノックアウトを喰らって、ロッカールームで空ろな目をして佇んでいる姿など想像もしたくなかった。それらを、ファンに伝えることが、本当にマスコミの使命なのであろうか。
最近のマスコミには、夢を語れる人材が不足しているのであろう。マスコミは「真実を伝えることが使命だ」と言っても、その事象をレポートまとめ報告するには個人差が出るのは当然である。そこには多少なりとも脚色が入る。それが真実であるのであれば、わずかにでも「夢」のスパイスを効かしたニュースを聞きたいものである。
特に、野球を含めたスポーツニュースにおいては、そう思う。ちなみに、「亀田事件」はマスコミと業界・ジムなど、大人の打算が見えすぎたので、コメントしない。
我北海道日本ハムファイターズと中日ドラゴンズによる日本シリーズは、舞台を名古屋に移して第三戦に突入である。
熱戦の楽しい部分のみを、ポジティブに伝えてくれるマスコミがあっても良い様に思うのだが。
「真実」を「夢」のように伝えるマスコミがあっても良い様に思うのだが、如何であろうか。
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