秋深く

2007年10月14日
先日の円山球場の試合にて、今年のシニアの公式戦も終了した。春から全326試合が終了した。毎年春と秋のリーグ戦では、決勝トーナメント進出を賭けたプレイオフが実施されており、今年も9試合が行われた。特に秋の新人戦では、5チームが同率で並んだリーグがあり、大混戦の中のワンデイ・プレイオフとなった。勝ち上がったチームは、結局3日で6試合というハードな日程となり、ある意味選手達には気の毒な状態であった。北海道の場合は、半年がオフシーズンとなるために、試合日程が立て込む秋季大会は必ずこのような状態となる。選手層の厚いチーム、特に投手の頭数が揃っているチームが有利となるのは、致し方ないことなのであろう。出来るだけ、両チームともベストの状態で戦わせたいものであるが、秋が深まりオフシーズンが見え隠れするため、大会運営と選手達の育成との難しさが垣間見える。
シニアの選手達にとって、一番近い目標は人様々とは思うが、高校野球で活躍し、甲子園を目指すことを掲げている子供達は多いであろう。しかし、チームが勝ち進み、中学とはいえ全国大会が見え出すと、子供達はもちろんのこと、指導者や父母の方々などの加熱振りが目立ちだす。
成長期の真っ盛りにある中学生は、子供から大人の身体への変革期にあり、心身ともにアンバランスとなる事が多々ある。このような状態で、疲れや痛みを封印して無理をすることが、大きな障害につながる事は認識されて久しいはずである。
大好きな野球で、障害を背負い、結局は夢を捨てざる得ない状態となってまで勝負に拘る事が尊い事とは言えないであろう。無理をしたからといって、必ずしも障害が出るとは言えないが、可能性がかなり高い事は間違いない。
どれだけ理に適った投球フォームの投手でも、オーバーユースが障害に繋がるのは知られているが、どれだけの投手が完璧な投球フォームを会得しているかは疑問の残る所である。
私がリトルリーグに関わっていた時代には、投手の連投を制限していた。これは、単に子供達を障害から守る為の予防処置である。障害を負ってから、それに対する対処療法で子供達を守れるのであれば、このような予防処置は施さないであろう。
シニアの選手達は中学生ではあるが、身長130?の子供もいれば180?の選手もいる。体重などは80kg以上ある立派な体格の選手がいると思えば、なんと40kgにも満たない子供も居る。正に倍半分である。高校生ともなると大きな体格差や体力差はなくなってくるが、中学生はまだまだ子供である。
秋深まる中、子供達の大好きな野球の夢を奪わないために、我々大人に何が出来るのかを考えてみたいものである。

コメント

お気に入り日記の更新

テーマ別日記一覧

この日記について

日記内を検索