INTERFERENCE & NOTHING (1)
2007年9月8日先週の土日にあった「妨害」に関する事例を紹介します。
<事例1>走者が二塁へ走った。打者はバントの構えからバットを引いた。捕手は投球を捕球し、二塁へ送球しようとした。その時、「バシッ、バシッ」と音がして、捕手がボールを落とした。打者の「引いたバット」が捕手のミットに当たり、ボールを落としてしまった。
この行為は故意の有無に関わらず、走者が二塁でアウトにならない限り、「守備妨害(インターフェア)」を適用する。
【6.06 次の場合、打者は反則行為でアウトになる】(c)打者がバッタースボックスの外に出るか、あるいはなんらかの動作によって、本塁での捕手のプレイ及び捕手の守備または送球を妨害した場合。しかし例外として、進塁しようとしていた走者がアウトになった場合、及び得点しようとした走者が打者の妨害によってアウトの宣告を受けた場合は、打者はアウトにはならない。
この場面で、「インターフェア・バッターアウト」とやると、大抵の選手および指導者は疑問を差し挟む。そのもっともらしい理由が「故意ではない」である。
確かに、打者がわざと捕手のミットをバットで触れたとは思えない。
しかし「バントの構えからバットを引く」という行為自体、何の目的でやるのであろうか。ましてストライクの投球に対して「バントの構えをしてバットを引く」場合などは、その目的は明確である。
その目的とは「盗塁を助ける」である。何故その行為が盗塁を助けることになるのかを考えると、「捕手の捕球や送球をし難くする」と考えられているからである。
これは、立派な『妨害行為』である。
屁理屈でも構わないから、この行為により「走者が速く走れるようになる」ことでも証明しない限り、判定は「妨害」である。
ゆえに、ルールブックには「故意の有無」を明確にせず、「打者がなんらかの動作によって」としているのであろうと思われる。
では、ヒットエンドランなどで、打者が空振りし、その勢いで捕手の前に出てしまった場合などはどうであろうか。このケースは良くある。これは、【原注】に以下のような記載がある。
【6.06(c)・原注】(前略)打者が空振りし、自然の打撃動作によるスイングの余勢か振りもどしのとき、その所持するバットが、捕手がまだ確捕しない投球に触れるか、または捕手に触れたために、捕手が確捕できなかったと審判員が判断した場合は、打者の妨害とはしないが、ボールデッドとして走者の進塁を許さない。打者については、第一ストライク、第二ストライクにあたるときは、ただストライクを宣告し、第三ストライクにあたるときに打者をアウトにする (2ストライク後の "ファウルチップ" も含む)。
これを読む限りは、攻撃側に猶予はない。
例えば、無死一塁で走者がスタートし、打者が空振りした場合には、「捕手が二塁送球して、走者アウト」になれば、何事も無かったかのように一死走者無しで再開。
走者の盗塁が成功し「捕手の送球を邪魔するような行動」があれば、打者アウトで走者を戻し、一死走者一塁から再開。
打者のバットが不可抗力で捕手に当たった場合は、走者を戻して、無死走者一塁で再開。ただしボールカウントは通常とおり数える。
以上で共通するのは、走者は進塁できないということである。
野球における打者の役割は「走者」になることであり、走者の役割は「進塁」し「得点」することである。
このルールは、「損して得獲れ」的な作戦を許さない項目である。
<事例1>走者が二塁へ走った。打者はバントの構えからバットを引いた。捕手は投球を捕球し、二塁へ送球しようとした。その時、「バシッ、バシッ」と音がして、捕手がボールを落とした。打者の「引いたバット」が捕手のミットに当たり、ボールを落としてしまった。
この行為は故意の有無に関わらず、走者が二塁でアウトにならない限り、「守備妨害(インターフェア)」を適用する。
【6.06 次の場合、打者は反則行為でアウトになる】(c)打者がバッタースボックスの外に出るか、あるいはなんらかの動作によって、本塁での捕手のプレイ及び捕手の守備または送球を妨害した場合。しかし例外として、進塁しようとしていた走者がアウトになった場合、及び得点しようとした走者が打者の妨害によってアウトの宣告を受けた場合は、打者はアウトにはならない。
この場面で、「インターフェア・バッターアウト」とやると、大抵の選手および指導者は疑問を差し挟む。そのもっともらしい理由が「故意ではない」である。
確かに、打者がわざと捕手のミットをバットで触れたとは思えない。
しかし「バントの構えからバットを引く」という行為自体、何の目的でやるのであろうか。ましてストライクの投球に対して「バントの構えをしてバットを引く」場合などは、その目的は明確である。
その目的とは「盗塁を助ける」である。何故その行為が盗塁を助けることになるのかを考えると、「捕手の捕球や送球をし難くする」と考えられているからである。
これは、立派な『妨害行為』である。
屁理屈でも構わないから、この行為により「走者が速く走れるようになる」ことでも証明しない限り、判定は「妨害」である。
ゆえに、ルールブックには「故意の有無」を明確にせず、「打者がなんらかの動作によって」としているのであろうと思われる。
では、ヒットエンドランなどで、打者が空振りし、その勢いで捕手の前に出てしまった場合などはどうであろうか。このケースは良くある。これは、【原注】に以下のような記載がある。
【6.06(c)・原注】(前略)打者が空振りし、自然の打撃動作によるスイングの余勢か振りもどしのとき、その所持するバットが、捕手がまだ確捕しない投球に触れるか、または捕手に触れたために、捕手が確捕できなかったと審判員が判断した場合は、打者の妨害とはしないが、ボールデッドとして走者の進塁を許さない。打者については、第一ストライク、第二ストライクにあたるときは、ただストライクを宣告し、第三ストライクにあたるときに打者をアウトにする (2ストライク後の "ファウルチップ" も含む)。
これを読む限りは、攻撃側に猶予はない。
例えば、無死一塁で走者がスタートし、打者が空振りした場合には、「捕手が二塁送球して、走者アウト」になれば、何事も無かったかのように一死走者無しで再開。
走者の盗塁が成功し「捕手の送球を邪魔するような行動」があれば、打者アウトで走者を戻し、一死走者一塁から再開。
打者のバットが不可抗力で捕手に当たった場合は、走者を戻して、無死走者一塁で再開。ただしボールカウントは通常とおり数える。
以上で共通するのは、走者は進塁できないということである。
野球における打者の役割は「走者」になることであり、走者の役割は「進塁」し「得点」することである。
このルールは、「損して得獲れ」的な作戦を許さない項目である。
コメント