3年生の夏

2007年8月12日
中学シニアでは、3年生にとって最後の大会が行われている。「思い出大会」との位置付けもあるが、そこは公式戦である。選手は勿論、指揮を執る指導部や応援する父母も力が入るのは当然である。春先におぼつか無かったワンプレイ・ワンプレイが修正され、高校野球に向けての基礎となるべく磨かれている事が、個々人の「スキルの成長」として観る事が出来る。また、練習試合などで顔見知りとなった相手チームの選手との「笑顔の交換」は、そばで見ていて微笑ましくもある。そんな所に、日本選手権大会まで見られた、闘争心とも違う「とげとげしさ」を感じない事が「思い出大会」と受け取られる理由でもあるのであろう。
選手達は、この三年間一緒に汗を流してきた仲間達と、一日でも長く野球をやろうと懸命のプレイを繰り広げる。それ故に、好ゲームが多く、最後まで精一杯のプレイで挑めるのであろう。
試合に敗れた選手達の表情は、その思い入れや置かれている状況、試合展開などにより様々である。笑顔の選手もいれば、涙でくしゃくしゃの選手もいる。また、3年間選手を支え続けた父母も、試合に敗れた現実を受け止めきれない表情から、一区切りがついた事への脱力の表情まで様々であるが、共通しているのは、何処となく「寂しげ」に感じるのは私だけであろうか。
選手および父母の皆様には、ひとまず「ご苦労様」と声を掛けたい。そして、是非とも次のステージで「本物の暑い夏」を体験して頂きたいと願うばかりである。
我チームの3年生諸君には、今後の活躍を大いに期待し、かつ「お疲れ様」と「ありがとう」を贈りたい。

色々な思いを背景とした「3年生最後の大会」のジャッジは、試合内容の充実や選手の表情から、毎年楽しくもあり、何処かしら切なくもある。
今日球審を担当した試合も、猛暑の中好ゲームが展開された。1点を争う緊迫した内容である。スコアは1−0という試合であったが、内容は充実しており、唯一の得点も本塁のクロスプレイであった。両投手のコントロールの良さと両チームの積極的な打撃により、テンポの良い試合展開であった。このようなゲームでは審判団のひとつのジャッジが試合内容を壊してしまう事もあるので、ワンプレイに対する集中力は相当なものであった。
選手のテンポの良さに、私のジャッジも乗せられたような感じであり、最後の挨拶では「ナイスゲーム」という言葉が出ていた。
ナイスゲームを演出してくれるのは選手達であり、その流れを壊さずに上手くまとめ上げるのが、我々の仕事であるのであろう。
選手達には、「ナイスゲーム」に立ち合わせてくれたことへの感謝の想いである。

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