初!守備妨害
2007年6月15日最初からすべての事が出来る人はいないのは「審判」も同じであろう。最初は「GO-STOP-CALL」から始まり、「アウトとセーフ」「フェアとファウル」のコールの仕方から伝授される。走り方やカバーリングの基本、そしてクロックワイズメカニクスへと移行する。クロックワイズメカニクスを完全にマスターしようと、アンチョコを作成したりしながら試合に挑み、毎回思うように動けずに反省の日々が続くのである。公式戦で塁審を数試合経験し、ある日突然、球審へ抜擢される。それは責任審判の「気まぐれか」と思わせるほど、晴天の霹靂である。それから、ストライクゾーンの各種シンドロームに悩みだす。色々な人から、「判定が辛い」だの「低目が甘い」だの、挙句には「一貫性がない」と来たものだ。
しかし、最初に言われることは「判定が早い」が圧倒的であろう。「ストライク」「ボール」のコールが早い、つまり捕手が完全捕球をする前に判定を決めてコールしているのである。ひどい場合は「ホームベース上を通過する前」に判定内容を決めている人もいるぐらいである。とにかく、このコールのタイミングが難しい。私の場合は、習得するのに3年掛かった。と言っても、今でも「ファウルチップ」を「ストライク」とコールした後に、捕手が落球しているのを確認し、慌てて「ファウルボール・ファウルボール」と連呼する場合がある。恥ずかしい話である。
判定のタイミングは「トラッキング(目の動きでボールを追いかけること)」でボールを追い、捕手のミットが捕球するのを確認してから、ミットの位置とボールの軌道を結んで「ストライクORボール」を判定し、コールすると「ナイスタイミング」となるのである。
ストライクゾーンは、今でも毎回ぶれる。最近は高目が良くぶれる。インコースは良く見えるので心配していない。後はバッテリーとの呼吸が会うかどうかだけである。アウトコースは毎回多少ぶれるが、捕手の構え方や捕球の仕方、投球の勢いや切れなどが判定を決める重要な要素になる。同じようなコースに投げられた初回の球と、最終回の球では球威が違うのは当たり前である。ゆえに、初回に「ストライク」であった球筋が、最終回には「ボール」になることは茶飯事である。所詮「審判の目」も「人間の目」であり、だから野球なのだと自分に言い聞かせる日々である。
そんな日々を楽しく過ごしていると、先輩より「次のステップ」を言い渡されるのである。それが「妨害」や「不正」に対する処置である。ボークルールの基本概念に始まり、実地講習会や実際の試合などで指導を受ける。また、これは塁審の意識改革にもつながる。お陰で、私は塁審が再び面白くなってきた。試合への集中力が増したのである。妨害も色々あるが、捕手への守備妨害だけはコールできなかった。目の前で起きているプレイなのに、判断に苦しんでいた。つまり、その採択基準が判らなかったのである。何度もルールブックを読み返したがわからず、結局恥を忍んで同僚に聞いてみた。答えは簡単であった。
捕手の2塁への盗塁阻止の送球を打者が妨害する場合とは「打者が打者席からで場合」はノー文句で採用して良いのである。ただし、打者が空振りなどで体勢を崩して捕手の前に立ち塞がった時は、捕手の妨害にならないように努力する素振りを見せた場合は「採択を考える」ということである。また、「打者が打者席から出なくても、捕手の送球を妨害する素振りを見せた場合」もノー文句で採用する。先日も、打者席で捕手の送球動作に合わせて、捕手側の肩を前に突き出した打者がいた。全く持って酷い選手である。フェアプレイ精神のかけらもない。
昨日、初めて「捕手の2塁送球を妨害する打者」の守備妨害を宣告できた。
やっと出来たということと、慌てず、多少の間があっても大丈夫だということを学んだ。そして「勇気を持ってコールする」ことの重要性を感じた。
しかし、最初に言われることは「判定が早い」が圧倒的であろう。「ストライク」「ボール」のコールが早い、つまり捕手が完全捕球をする前に判定を決めてコールしているのである。ひどい場合は「ホームベース上を通過する前」に判定内容を決めている人もいるぐらいである。とにかく、このコールのタイミングが難しい。私の場合は、習得するのに3年掛かった。と言っても、今でも「ファウルチップ」を「ストライク」とコールした後に、捕手が落球しているのを確認し、慌てて「ファウルボール・ファウルボール」と連呼する場合がある。恥ずかしい話である。
判定のタイミングは「トラッキング(目の動きでボールを追いかけること)」でボールを追い、捕手のミットが捕球するのを確認してから、ミットの位置とボールの軌道を結んで「ストライクORボール」を判定し、コールすると「ナイスタイミング」となるのである。
ストライクゾーンは、今でも毎回ぶれる。最近は高目が良くぶれる。インコースは良く見えるので心配していない。後はバッテリーとの呼吸が会うかどうかだけである。アウトコースは毎回多少ぶれるが、捕手の構え方や捕球の仕方、投球の勢いや切れなどが判定を決める重要な要素になる。同じようなコースに投げられた初回の球と、最終回の球では球威が違うのは当たり前である。ゆえに、初回に「ストライク」であった球筋が、最終回には「ボール」になることは茶飯事である。所詮「審判の目」も「人間の目」であり、だから野球なのだと自分に言い聞かせる日々である。
そんな日々を楽しく過ごしていると、先輩より「次のステップ」を言い渡されるのである。それが「妨害」や「不正」に対する処置である。ボークルールの基本概念に始まり、実地講習会や実際の試合などで指導を受ける。また、これは塁審の意識改革にもつながる。お陰で、私は塁審が再び面白くなってきた。試合への集中力が増したのである。妨害も色々あるが、捕手への守備妨害だけはコールできなかった。目の前で起きているプレイなのに、判断に苦しんでいた。つまり、その採択基準が判らなかったのである。何度もルールブックを読み返したがわからず、結局恥を忍んで同僚に聞いてみた。答えは簡単であった。
捕手の2塁への盗塁阻止の送球を打者が妨害する場合とは「打者が打者席からで場合」はノー文句で採用して良いのである。ただし、打者が空振りなどで体勢を崩して捕手の前に立ち塞がった時は、捕手の妨害にならないように努力する素振りを見せた場合は「採択を考える」ということである。また、「打者が打者席から出なくても、捕手の送球を妨害する素振りを見せた場合」もノー文句で採用する。先日も、打者席で捕手の送球動作に合わせて、捕手側の肩を前に突き出した打者がいた。全く持って酷い選手である。フェアプレイ精神のかけらもない。
昨日、初めて「捕手の2塁送球を妨害する打者」の守備妨害を宣告できた。
やっと出来たということと、慌てず、多少の間があっても大丈夫だということを学んだ。そして「勇気を持ってコールする」ことの重要性を感じた。
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