妨害宣告

2007年5月23日
先日の試合で、打者による捕手への妨害が3度、ボークも1度あった。いずれも、判っていて見逃してしまった。
『ボーク』は次に同じようなけん制動作があれば宣告しようと考えていたが、その後「同様の程度」の動作は行われなかった。
今年は「妨害」をテーマに掲げていたのにも関わらず、いざとなるとその基準のあいまいさと、自分自身に「ここからが妨害」という「尺度」がないことから「妨害宣告」できていない状態である。
試合終了後に大いに反省もし、大先輩の審判員からも「きつい」忠告を頂いた。肝に銘じようと考えている。
「ストライク」や「ボール」の判定はビデオや機械でも出来るであろうことから、球審はいなくても良いかというと、そうではない。野球で一番大事な本塁周りの仕事は沢山ある。それは、投手や捕手、打者や走者などの息遣いや小さな仕草・表情などを観察してジャッジしなくてはならないから、あの位置に球審は必要なのであろう。
そういえば、こんなこともあった。打者は、なかなか小細工の利きそうなタイプの左打者。2ストライクから投手は打者のインコースをストレートで鋭くえぐった。投球の軌道を目で追いながら「う〜ん、ナイスボールだ」と思った瞬間、ボールは捕手のミットに納まらずに目の前から鈍い音と共に消えた。打者は「デッドボール」とばかりに、一塁へ向かっている。球場全体が「デッドボール」という雰囲気が支配的になった。その時、私の目には、ある残像がリプレイされていた。その残像とは「ボールがミットに納まる直前、打者の足がボールを避ける方向ではなく、ボールに当たる方向へ動いた」である。打者はインコースの投球を避けずに、明らかに足を出して投球に当たりにいったのである。
私は「ボール」とコールし、一塁に向かって走り出した打者を呼び止めた。そして「投球に当りにいってはいけない」と注意し打席に入るように促した。打者は反論するでもなく黙って打席に入ったので、おそらく私が見た残像への判断は正しかったのであろう。
その一瞬のうちに、頭の中を色々な事が巡った。「本当にデッドボールでないのか」「本当に足は前方へ動いたのか」「足に当たらなければ、ストライクだったのではないか」「捕手の捕球を妨害したのだから、インターフェアではないか」などなど。
もしも、走者がいて盗塁を試みていたらどうなるのであろうか。投球を避けようとしたが当たった場合は「デッドボール」だが、投球を避けようとしなかった場合は、当った瞬間にボールデッドとして「ボール」を宣告し、走者は戻して再開。さて、今回のように当りに行った場合はどうであろう。当りに行ったということは故意である。当たらなければ、走者の盗塁を阻止できていたかもしれない。それらから、故意の妨害(インターフェア)を採用して、「打者をアウト、走者は投球時点に戻す」で良いと思うのだが如何であろう。
幸い先日のケースでは、走者はいなかった。
いやはや今年も「ミスター・トラブル」、または「ミスター・アクシデント」と言われそうである。すでに「延長戦・男」を襲名しているのだが・・・・。

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