ミーティング

2007年5月17日
今週末、2週間振りにグラウンドに立つ。もちろん、審判員としてである。たった1週間空けただけで不安が先に立つが、愉しみでもある。どんなプレイをジャッジできるのか、愉しみである。今年は色々なレベルのジャッジをしているが、結局は野球のレベルに合わせたジャッジではなく、ルールブックに沿ったジャッジが基本になる。試合終了後に「ナイスゲーム」と一言掛けられるような展開を期待したい。
2週間振りとはなるが、野球から離れていたかというと、決してそうではなかった。ちょっと野球から離れようと考えていたが、結局は毎日ルールブックを眺めていたし、結構野球観戦もした。少年野球は見ていて微笑ましくもあるが、子供達の真剣なまなざしには恐怖さえ感じる。子供達は正直であり、素直であり、真っ直ぐである。そして何より、真剣である。ゆえに、子供の仕草を見ているとジャッジの難しさが伝わってくる。
リトルリーグで審判の手伝いをしていた頃、一塁の塁審をやっていて「Off the BAG」のコールやジェスチャーが分からずに、際どいプレイを「OUT」として選手に睨まれた事がある。よくこんな他愛もないことを覚えているなと思われるかもしれないが、その時の選手の目を忘れる事ができない。
審判技術の未熟さは、経験が物を言う役割から考えると、初心者マークの時代は仕方がない。審判員の技術が高い試合は、確かに締まるし、なんと言ってもテンポが良い。しかし、初心者マークの場合は、ジャッジのコールの間の悪さやポジショニングのまずさ、ジャッジの不安定さなどが目に付き、何とも締りがない。だがそれもこれも、経験を積めば解消できる問題である。
それに比べ知識の無さ、いわゆる無知は悲劇を導き出す。ルールの適用の誤りや、マナーに対する優柔不断は、選手を疑心暗鬼にし、審判員に対する尊敬の念を失墜させかねない。それを考えると、ルールの勉強は十分に行うべきだし、事前事後のミーティングによる反省を怠ってはいけないのであろう。
シニアの審判員はグラウンドレベルが4名、そして審判室に控え審判員が1名の5人体制で一試合を受け持つ。これをクルーを呼び、試合の事前事後に必ずミーティングを行う。事前のミーティングでは、インフィールドフライに対するサインや、各塁までのジャッジは球審が受け持ち、それ以降は塁審がジャッジするなどの確認を行う。また、外野の飛球に対する責任範囲を塁審同士で確認する。毎回毎回同じ事を確認しあうのだが、これが非常に大事であり、ある意味基本の見直しなのであろう。
審判員をやり始めの頃は、どうしても野球を見てしまった。しかし、それでは「いざのジャッジ」に遅れをとる。プレイの一つ先、またはもっと先を読み、ポジショニングをしておかなければ落ち着いた正確なジャッジはできないのと、見ている選手や観客を納得させられない。
事前のミーティングでは、基本的な動きであるカバーリングとジャッジのシンクロについての確認を毎回するのである。
そして試合後に自己反省を行うことで、次回のテーマを見つける事にしている。
今週は、落ち着いて、慌てずにジャッジする事を心掛けよう。なんと言っても、2週間振りの実戦で入れ込みすぎた状態になりそうであるから。

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