三塁塁審
2007年3月27日新人審判員が、公式戦で最も多く配置されるのが三塁塁審である。理由として考えられるのは、「ジャッジの回数が最も少ない」と言うことであろう。確かに一試合の中で、一度も「アウト・セーフ」をコールする事無く終わる場合も多々ある。せいぜい「ファール・フェア」と走者がいる場合の外野への打球のジャッジぐらいの試合が多い。クロックワイズメカニクスの動きも、走者無しで2塁塁審が外野への打球を追った際に、二塁カバーに走ることさえ憶えていれば、穴を開けることはほとんどない。あとは、三塁ベースに張り付いていればいいのである。
「なんだ〜、こりゃ楽だ」と思うと、落とし穴がある。ある先輩審判員が「三塁塁審は本塁に一番近いから、得点に最も近い塁審である。つまり、トラブルが最も多いポジションだよ。」と言われていた。確かに、一塁での「同時プレー」の「アウト・セーフ」は、両軍ベンチから悲喜こもごもの声が聞こえるが、トーンは低い。ところが、三塁での「タッグプレイ」などの「アウト・セーフ」は両軍ベンチ・観客を含めて「固唾を呑む」状態となる。私などは、その緊張感と緊迫感がたまらなくて審判員を続けているが、初めて塁審に立つ人にとっては、正に青くなる局面である。そのひとつのジャッジが試合の流れを決定付けるかもしれないからである。斯く言う私も、最初の頃は緊張していたのだろう(忘れてしまったが)。
同じようなことで、ついつい忘れがちだが三塁塁審の重要な役割に「タッグアップ」の確認がある。これも得点に関わる重要な確認作業である。わが球団が4・5年目の春の大会で、常勝チームと1点差を争う試合をしたことがある。1点リードで迎えた最終回裏、同点と追いつかれて、なお1死3塁、サヨナラの場面である。飛球が2塁手後方の右中間に浅く飛んだ。右翼手がスライディングキャッチし二塁手へ返球。二塁手が振り返った時には、三塁走者が本塁へ滑り込んでいた。わがチームは落胆で終了の挨拶へ向かう。この時の三塁塁審の弁が「タッグアップが明らかに早い。アピールしたら完全なアウトだった」である。この時、アピールプレイがあったら、どうなっていただろうか。想像しただけでもゾクゾクするような話である。その時、私は三塁側スタンドで観戦していたが、タッグアップは見ていなかった。当然、試合を観てしまっていたのである。何人の人間が、タッグアップの「タイミング」を確認していただろう。自分が三塁塁審でも、試合を観てしまっていたのではないか。毎回、毎回肝に銘じる場面である。
「なんだ〜、こりゃ楽だ」と思うと、落とし穴がある。ある先輩審判員が「三塁塁審は本塁に一番近いから、得点に最も近い塁審である。つまり、トラブルが最も多いポジションだよ。」と言われていた。確かに、一塁での「同時プレー」の「アウト・セーフ」は、両軍ベンチから悲喜こもごもの声が聞こえるが、トーンは低い。ところが、三塁での「タッグプレイ」などの「アウト・セーフ」は両軍ベンチ・観客を含めて「固唾を呑む」状態となる。私などは、その緊張感と緊迫感がたまらなくて審判員を続けているが、初めて塁審に立つ人にとっては、正に青くなる局面である。そのひとつのジャッジが試合の流れを決定付けるかもしれないからである。斯く言う私も、最初の頃は緊張していたのだろう(忘れてしまったが)。
同じようなことで、ついつい忘れがちだが三塁塁審の重要な役割に「タッグアップ」の確認がある。これも得点に関わる重要な確認作業である。わが球団が4・5年目の春の大会で、常勝チームと1点差を争う試合をしたことがある。1点リードで迎えた最終回裏、同点と追いつかれて、なお1死3塁、サヨナラの場面である。飛球が2塁手後方の右中間に浅く飛んだ。右翼手がスライディングキャッチし二塁手へ返球。二塁手が振り返った時には、三塁走者が本塁へ滑り込んでいた。わがチームは落胆で終了の挨拶へ向かう。この時の三塁塁審の弁が「タッグアップが明らかに早い。アピールしたら完全なアウトだった」である。この時、アピールプレイがあったら、どうなっていただろうか。想像しただけでもゾクゾクするような話である。その時、私は三塁側スタンドで観戦していたが、タッグアップは見ていなかった。当然、試合を観てしまっていたのである。何人の人間が、タッグアップの「タイミング」を確認していただろう。自分が三塁塁審でも、試合を観てしまっていたのではないか。毎回、毎回肝に銘じる場面である。
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