He’s OUT

2007年3月20日
今年から、アウトのジャッジは「He is OUT(He’s OUT)」となる。これも国際化の波なのだろう。実は昨年の春の審判講習会で、社会人の審判員が「He’s OUT」とコールしているのを見て、思わず「カッコイ〜イ」と感じ、春の公式戦では「He’s OUT」とコールしていた。ところがベテランの審判員の方より、「一人だけ違うことをやるな」と注意を受け、結局春の珍事をなってしまった。
しかし、審判の世界におけるアマ野球の最高峰である「社会人」でやっていることは、結局影響力が大きく、今年からのアマ野球の試合では「He’s OUT」が標準となった。私自身は大歓迎であるが、果たしてシニア連盟で秋まで統一できるかどうかは???である。
没個性の時代に一人だけが違う事をやると、浮いてしまうものであり、目立つ事が許されない審判の世界では尚の事である。
しかしこのコールには、それなりに意味があり、永年の積み重ねの上に取捨選択された結果であるのだと思われる。ただ、私のように「カッコイイ」という理由だけで、「He’s OUT」となったのではないのであろう。
審判講習では、基本の重要性を徹底的に説かれる。ルールの重要性はもちろん、基本中の基本的な動きである「GO-STOP-CALLIT」を徹底的に叩き込まれる。それほどに基本を重視する審判員の教育の中で、「カッコイイ」という理由だけではないのは自明の事であろう。
例えば、塁上に二人の走者が重なってしまう場面がある。そう珍しいことではなく、シニアでは頻繁に起こるプレイである。
その際に野手は二人にタッグをするが、塁の占有権のある走者はアウトにはならない。どっちがアウト??と走者も野手もベンチも観客も思って見ている時に、「He’s OUT」と占有権のない走者を指差しコールする。これにより、審判員の曖昧な行動による攻撃側の不利益を取り除く事ができる。審判員は公正であるのはもちろん、ゲームのキーパーソンとなってはいけないのであるから、審判員の中途半端なコールにより試合が中断することは避けなければならない。
「He’s OUT」。今年何度コールすることになるのであろうか。

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