西武の問題は、アホ臭くてコメントする気にもなれない。誰が悪いかという犯人探しになっているが、野球関係者全員の甘さから来るものだと思う。これが、他のスポーツ選手ならどうであったのか。高校野球の春の選抜の抽選会を明日に控えて、また変な事件が起きなければいいと思うのは、私だけではないだろう。最近のマスコミの犯人探し報道には、吐き気がする。自分たちが絶対に正しい、という視線から、だから土足で踏み込んでも構わないという風潮である。自分たちの「やらせ記事」や「ガセネタ報道」などの反省は、一体いつするのであろうか。
今回の問題の根は深い。野球界全体の問題であり、その道のOBなどは、公然と批判しているが、そういうことは大衆受けしないので、なかなかニュースにならないのが現実である。せいぜい、専門雑誌のコラム欄で思いの丈を書き連ねる程度で、それも辛口ゆえに、どの程度の読者が読み、理解しているかは怪しい。しかしこれらのコラムでは、相当前から、今回の事件を予言していたかのような諸説が掲載されていた。つまり、根は深いのである。またぞろ、他球団も枕を並べて討ち死にならねば良いが。
野球部やその周囲にいる人たちは聖人君子ばかりではないが、「ルールを守り、正々堂々と最後まで戦うことを誓います」と宣誓をさせておいて、ルールブックに書いていないからという理由で、平気でインターフェアもどきのプレイを指導する、そのプレイを「野球を知っている」とか「野球通がうなるようなプレイをする選手だ」などと賛辞を送るマスコミやファン。そして、それで野球が上手くなったと勘違いする選手。「どこからがボークなのか」とか「ハーフスイングは、どこまでOKか」とか「この程度ならインターフェアは取らないよね」などと質問をしてくる自体が、本当にスポーツをやる気があるのかと言いたい。それとも野球自体が、そういう競技(サーカスと同様、興行と言った方がいいかもしれない)になってしまったのか。情けない限りである。こんなことでは、日本の野球だけが世界基準から置いてけぼりを喰ってしまいかねない。
そう言う私自身も聖人君子ではない。だから嘘も付くし、下世話なことも好きである。ただし、野球の審判をやるからには、中学生という多感な時期の子供たちと接している限りは、モラルとマナーを重視し、ルール適用の正しい考え方を伝えて行きたいと、強く思う「馬鹿馬鹿しいニュース」であった。
そんな固い事を言うなと思われても、頑固親父と思われても、融通の利かない面白くない男と思われても構わない。こんなバカな男が審判をやっていても、世間を揺るがすような「馬鹿馬鹿しいニュース」にはならないだろう。

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